2017年2月15日水曜日

ゼミ活動報告:「農村の地域づくりを体験学習」(清水修二ゼミ)

※福島大学経済経営学類後援会会報  53号(2017.1/27発行) 転載記事

ゼミ活動報告

農村の地域づくりを体験学習

国際地域経済専攻 清水修二ゼミ3年 細川 慧剛

私たち清水ゼミナールでは、地域経済について学んでいます。特に、地方農村が現在どのような状況におかれているのか。また、その状況の中でどのような活動を行っているのか調査し、田舎に住むことについて考えております。

今回、その調査対象地域として二本松市にある旧東和町を選びました。選考した理由は、過疎化が進む中、地元の方々自身が中心となって町おこしをしようという活動があると聞いて興味を持ったからです。

まず初めに、町おこしの中心となっている道の駅「ふくしま東和」を訪ねました。この道の駅では、特産品である桑や、地元の農家の方々が作った新鮮な野菜などが販売されていました。ほとんどの商品には、生産地と生産者が記名されており安心感を持ちました。そして、道の駅を管理している「NPO法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会」の存在を知りました。今回は、事務局長である武藤正敏さんと地域おこし協力隊の高木史織さんからお話を聞かせていただきました。平成17年、東和町が二本松市と市町村合併する際に、東和の昔ながらの風景、先代の方々が生み出したモノづくり等の技術を子どもたちに伝えようとして設立されました。震災後は、作物の放射線の計測や様々な講演会をひらいて地域を再生、盛り上げようとしています。名前に“ゆうき”とあるように、農家と協力して有機野菜の栽培、販売を心がけているそうです。地域おこし協力隊の活動としては、地元での婚活パーティーを開いたりお祭り等のイベントをしたりと盛り上げています。

次に、キャリア官僚を辞し、東和で農家を営んでいる、関さんにお話を伺いました。綺麗な空気・景色そして温かい地元の方々に魅了され農家になったとお話になっていました。今では、周りの農家の方々と協力しワイン造りも行っております。工場の中を見学させていただきました。夏には、農家の方々が営んでいる農家民宿に泊まらせていただきました。そこでは、農業を体験させていただきました。草刈りから収穫、身体が悲鳴を上げるまで。毎日のようにこの作業をしている農家の方のパワフルさに驚くばかりでした。一仕事を終えた後の温泉が身体にしみわたるのを覚えています。食事をしながらの楽しい交流、青空の下での作業。田舎の良さが少しわかったような気がしました。


以上のように、東和では様々な経験を通して様々なこと知ることができました。行政に頼るのではなく、自分たちで考え行動することが大切なのだと思いました。調査は今も続いております。さらに調査し、東和の姿を深くまで理解していきたいです。