2014年9月29日月曜日

伊藤 俊介(准教授)新任教員あいさつ:着任のご挨拶

※後援会報  第48号(2014.8/1発行) 転載記事

伊藤 俊介(准教授)

4月1日に着任いたしました伊藤俊介と申します。私は神田外語大学で韓国語を学んだ後に千葉大学大学院で歴史学を本格的に学び始めました。その後、韓国のソウルに約5年間留学し、慶煕大学校で博士課程を修了いたしました。専門は朝鮮近代史です。主に近代移行期の朝鮮王朝で
実施された近代化政策に見られる国家権力のあり方について、中でも特に王権政策や警察制度などを対象とした研究をしています。また千葉大学在学中に内閣府(当時は総務庁)の主催する日
本青年国際交流事業に参加しました。以来、国際交流プログラムの立案や運営にも携わってまいりました。本学では今年度より開講された非英外国語科目の韓国朝鮮語を担当しております。私は高校を卒業後ほとんどを関東に暮らしておりましたが、出身は北海道函館市です。このたび福島に赴任してきてあっという間に3カ月近く経ちましたが、何ともいえない懐かしさを覚えております。福島の気候風土や温かい人情が故郷に似ているとしみじみと感じているところです。

韓国朝鮮語を受講している学生たちには「好奇心旺盛でまじめ」な第一印象を持ちました。この印象は2カ月ほど経った今も変わっていません。ただ、授業が始まってから数回の間だけは学生も物静かで、こちらから質問を投げかけても返ってくる反応は小さいものでした。外国語の学習は第一に積極性が求められると私は考えています。ですから正直に申し上げますと当初の私は学生の授業に向かう姿勢に多少不安を感じないでもありませんでした。しかし5回目の授業あたりから学生の態度がだんだんと変化し、私の不安は単なる杞憂に過ぎなかったと感じました。今では授業中はもちろん、授業後も質問に足を運ぶ学生が後を絶ちません。質問の内容も授業で勉強した内容に関するものから、映画や音楽、さらには最近の時事問題や日韓・日朝関係をめぐるものまで幅広く、学生の関心が多岐に渡っていることを実感しています。さらに開講3カ月で早くも交換留学や日韓交流事業に関心を持っている学生から相談も受けました。大学生になって彼らはさまざまなことに探究心を持ち始めていることが日々感じられます。そうした彼らの探究心に応えるためにも、日々全力で接していきたいです。