2014年9月29日月曜日

根建 晶寛(准教授)新任教員あいさつ:福島大学から地域・日本・世界へ

※後援会報  第48号(2014.8/1発行) 転載記事

根建 晶寛(准教授)

福島という地に来てから、約3か月が経ちました。福島は食事やお酒が大変おいしく、自然が豊かであり、私はこの土地を愛するようになりました。都内と異なり、どのお店に入っても高齢者が多い。この点も正直ホッとする大きな要因なのかもしれません。

学内も大自然に囲まれており、1人で散歩することも多いです。一時期は震災の影響で他県に引っ越す方々が増え、とりわけ、震災直後は復興に向けた活動が加速したと聞いています。他県と比較すると、少なからず放射線量が高い地域もあるようですが、新生活に慣れたら、この地域の状況をこの目で観察していけたらと思います。

話は変わりますが、最近は奥本先生より起業塾についてご案内頂きました。将来的に起業を考える学生さんの多くがこの塾に参加し、集まっております。地方の大学にも意識の高い学生さんが存在し、そんな学生さんと話すことで私は元気をもらっています。

次に、授業で素直に感じた学生さんの印象を述べたいと思います。福島大学に在籍している多くの学生さんはとにかく真面目であり、授業時の態度がきわめて良好です。教壇に立つ側としては、講義をこれほど回しやすい大学があるのかという印象をもっています。

また、単に真面目というだけではなく、多くの学生さんは非常に高い潜在能力を有しています。先日、私が担当している経営情報分析の中で4グループに分かれたグループのコンペティションを行いました。結果は、優勝チームだけではなくすべてのチームが論理展開に秀でた、緻密な資料を作成していました。丁寧に教員側が学生さんと向き合えば、私は福島という地域に貢献できる学生さんが育つという希望をもっています。

先日、本学に赴任してはじめてゼミナールの募集面接を行いました。私のゼミには大変明るく、希望に満ち溢れた学生さんが多く応募してくれました。面接をした多くの学生さんが、各自の将来を前向きにとらえており、福島という地に貢献するビジネスマンになりたいという意識を有しています。

長い人生ですから、学生さんにとって時に苦しいこともあるでしょう。苦難な状況にどのように向き
合い、いかに悲観的に考えずに楽観的に物事を捉えていくか。私は「悲観は気分に属し楽観は意思に属す」という言葉を適切なタイミングで本学の学生さんに問いかけていくつもりです。前途有望な福島大学の学生さんが地域のため、日本のため、そして世界のために活躍するという日を夢見て、私は一研究者としてだけでなく教育者として、その後押しをしていきたいと考えております。