2013年5月10日金曜日

専門演習紹介:遠藤明子ゼミ・南会津子どもキャンプ

※後援会報第45号(2013.1.25発行)転載記事

渡邉 弥生(遠藤明子ゼミ生)

影、編集、作曲、パンフレット制作、Webページ制作、そして子どもたちとの触れ合い。活動内容を紹介すると、何のゼミなの?と尋ねられることがしばしばありますが、マーケティングのゼミです。私たちは、一般的な営利マーケティングではなく、社会的問題の解決を目的とするソーシャルマーケティングを学び、例年、公共広告のあり方などについて考えてきました。さらに今年度は、社会貢献活動にも活動の幅を広げました。

遠藤ゼミは2012年度現在、4年生7名、3年生11名、2年生8名の計26名が所属し、学年ごとに異なるテーマでグループワークに取り組んでいます。今回は、8月に行われた「南会津こどもキャンプ」に携わった遠藤ゼミ6期生(現3年生)の活動を報告します。

現在、福島の子どもたちは福島第一原発事故の影響で、外遊びを制限または自粛しなければならない状況が続いています。そこで、線量の低い南会津で思いっきり外遊びをしてもらおうと「南会津子どもキャンプ」の企画が立ち上がりました。私たちは、この企画を多くの小学生とその保護者に知ってもらうため、様々な広報活動を行いました。

2012年4月、テキストを片手にWebページ制作とPV制作に取り掛かりました。PVはAIDAモデルをもとに構成し、BGMの作曲も手がけ、YouTubeを活用し多くの方に見ていただける環境を整えました。この作業は、センスと根気がいるもので、研究室に6時間近く籠ることもありました。5月にはチラシを制作し、福島の小学校をはじめ、イベント会場でも配布を行いました。その結果、たくさんの応募がありました。

キャンプの事前準備のためにも様々な活動を行いましたが、割愛します。そして8月のキャンプ本番ではボランティアスタッフとして参加し、子どもたちと共に南会津の大自然に触れ、とても貴重な経験をすることができました。後日郵送してもらった子どもたちの感想には、「楽しかった」「来年も行きたい」といったものや、私たちへの感謝の言葉もあり、本当に胸がいっぱいになりました。お返事として、一人一人にメッセージを書いた色紙と、キャンプの様子を収めたDVDを贈りました。

12月、活動の集大成として学習院女子大学で報告を行い、福島の現状とキャンプでの子どもたちの様子を伝えました。活動のアウトプットを行い、フィードバックをもらうことで、今後の課題が明らかとなりました。また、学生同士の交流もでき、親睦を深めることができました。

個人がそれぞれの精通する分野で力を発揮し、一つのものを作り上げることで、私たちは大きく成長することができました。今後も、遠藤先生のご指導のもと、何事にも全力で挑戦し続けるゼミでありたいと考えています。

提供:菊池壯藏教授(経済棟脇のしだれ桜)