※後援会報 第49号(2015.1/23発行) 転載記事
畑中 友輔(清水修二ゼミ)
私が所属しているゼミでは地方財政・原発問題を専門にしておられる清水先生のご指導のもと、2011年3月11日に発生した東日本大震災及び福島第一原発事故が自治体にもたらした被害・影響について勉強しています。また、少子高齢化が進む現代の日本において、地方の過疎の問題や、都市と農村の経済的格差の問題などについても学んでおります。また教室でのゼミ活動だけでなく、実際に被災地へ足を運びテキストからでは得られない多くのことを学んでいます。
今年度は7月に岩手県三陸沿岸部、8月に福島県双葉郡川内村をフィールドワークの対象として、3年生を中心に訪れました。
7月11日から13日にかけて2泊3日の期間、岩手県三陸沿岸部の東日本大震災の津波被害を受けた地域へ赴きました。1日目は福島から岩手への移動に多くの時間を取られましたが、目的地直前の道中で「遠野ふるさと村」に立ち寄り、施設見学もしました。夕方には釜石市にたどり着き、釜石大観音に登った際には三陸独特のリアス式海岸の景観とともに、海沿いの建物や道路に津波の被害を受けた形跡が見受けられました。
2日目は三陸沿岸の地域の中でも、とりわけ被害が甚大であった大槌町において現地で復興を目指し奮闘している方たちからお話を伺い、普段TVや新聞を通してしか被災地の状況を認識することしかできていなかった私たちにとってはとても貴重でした。夜は現地の人たちが交流会を開いてくださり、日中お聴きすることのできなかったお話もしていだたき、1日を通して多くのこと学ぶことができました。
3日目は最初に宮古市浄土ヶ浜に向かいました。風光明媚できれいな景観を楽しむことができる場所ではありますが、こちらにも津波の爪痕が見られました。その後、岩泉の龍泉洞を訪れ、福島への帰路につき、三日間に渡る活動は私たちにとって有意義なものとなりました。
8月15日、この日は川内村復興祭に参加し、私たちは缶バッジ制作と磁石を用いた釣りゲームの企画を行いました。普段は村外で生活している方も含め、高齢者から親子連れまで幅広い年齢層の人たちが祭りに足を運んでいました。川内村は帰村宣言が早い時期に出されたにも関わらず、なかなか住民の帰還が進んでいない自治体です。こうしたイベントを通して村の現状について情報発信していくことは大事なことであり、参加した私たちもこうした事態を把握していくことは福島に住む者として欠かせないことと感じました。