2018年2月6日火曜日

荒知宏ゼミ:6大学インターゼミを終えて

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荒知宏ゼミでは、専門演習での研究成果を外部に発表するために、昨年12月に上智大学で開催された6大学インゼミ(学習院大学、慶應義塾大学、中央大学、早稲田大学、上智大学、福島大学)に参加してきました。 今回は参加した3、4年生の代表に、インゼミで感じたことを書いてもらいました。

6大学インゼミについては、詳しくは下記のURLをご参照ください。
http://pweb.cc.sophia.ac.jp/m-yomogi/Inzemi/6unizemi.html

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「6大学インターゼミを終えて」

私たちは、2017年12月17日に上智大学四ツ谷キャンパスで行われたインターゼミに参加してきました。参加大学は、学習院大学、慶応大学、中央大学、早稲田大学、上智大学、福島大学の6大学です。それぞれの大学から1つのゼミが参加し、様々なテーマで発表を行いました。各ゼミが2~3つのグループに分かれており、全部で15グループあったため、当日は教室を3つに分けて発表しました。
 私たち福島大学荒ゼミは3年生と4年生の2グループに分かれてそれぞれテーマを考え、発表を行うことになりました。私が所属する4年生のグループは、「キャッシュレス社会を目指して」という題目で発表を行いました。キャッシュレスとは、現金を使わずに決済などを行うことで、現在世界で注目を集めています。特に今回の発表では、キャッシュレス化の手段としてFintechに着目しました。Fintechというのは、最近注目を浴びている金融(finance)と先端技術(technology)を組み合わせた単語であり、最先端技術を金融分野に導入した新分野のことです。キャッシュレス化が日本で進むことでどんな影響が起こるのか、プラス面とマイナス面の影響を考えながら、考察しました。
 発表後、他大学の皆さんからたくさんの質問をいただきました。それらの質問から感じたことは、私たちが発表したキャッシュレス化というテーマに皆関心を持っている、ということです。いただいた質問の中には、仮想通貨やセキュリティについてなど、私たちが発表したテーマよりも一歩踏み込んだ質問などがありました。それらのことから、今回のテーマであるキャッシュレスについて皆少なからず興味を持っていて、今後の動向に注目しているということが分かりました。私も、今後様々な動きが予想されるキャッシュレス化やFintechについて注目していかなければならないと感じました。
 私たちの教室で発表したのは、上智大学、早稲田大学、中央大学、学習院大学の4グループで、産業内貿易や越境電子取引についてなど、様々なテーマについて理解を深めることができました。他大学の発表を聞いて感じたことは、主に2つあります。
 1つ目は、他大学は、重回帰分析などの経済分析手法を使って研究をしている、ということです。私たちのグループではそのような経済分析などは行わずに研究を行いましたが、他大学のように経済分析を取り入れて研究を行えば、より客観的で説得力のある考察が行えたのではないか、と考えました。もし機会があれば、他大学の研究を参考に経済分析について学び、研究してみたいと思いました。
 2つ目は、プレゼンテーションのやり方についてです。発表内容についてはもちろん学ぶことはたくさんあったのですが、それだけでなく、プレゼンテーションが上手だと感じました。まず資料が見やすく作られており、アニメーションなども使用してどこが一番伝えたいところなのかが分かりやすくまとめられていました。発表の仕方についても、原稿をただ読むというだけでなく、聞いている人に話しかけるように発表を行っていたことが印象に残っています。
 他大学とのインターゼミで学んだ上記のことを、今後資料をつくる際やプレゼンテーションを行う際に活かしていきたいと思います。最後になりますが、後援会からは今回のインターゼミに参加するに当たって旅費を援助していただきました。感謝申し上げます。
(4年 稲村美玖)

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 私たち荒ゼミ3年生の3人は12月17日に上智大学で行われたインターゼミに参加しました。今回参加したインターゼミが私たち3年生にとっては初めてのインターゼミであったので多くの学びを得ることができ、また多くの感想を持ちました。
 さて、今回のインターゼミでの私たち3年生の発表についてです。テーマは「過疎地域における乗り合いタクシーの是非」というもので、これは経済時事問題を扱っている普段のゼミでの国内経済のサービス業の話題から派生したものでした。続いて具体的な内容についてです。小売店が過疎地域向けに移動販売車の活用を進め、インターネットの拡大によってネット通販市場が拡大していることから、モノの供給についての地域間格差は解消されていくのではないかと考えました。しかしながら、「コト消費」のしやすさに関しては格差が残ってしまうのではないかと考え、交通手段を格安で提供できる乗り合いタクシー需要が今後伸びていくであろう、というのが私たちの発表の大まかな内容でした。
 私たちの発表後他大学から質問・意見が寄せられ、今後参考にしたいと思うようなものが多くありました。その1つに、「乗り合いタクシーだけではなく、デイケアなどのコト消費についても検討するべきではないか」という意見がありました。私たちは「買い物弱者」など物流の問題に集中していたのでデイケアというコト消費の形は盲点でした。これはインターゼミに参加したからこそ気づけたことだったのだと思います。
 また他大学の発表についてですが、各チームそれぞれプロ野球の話題から移民受け入れの話題というようにテーマは多岐にわたっていました。今回のインターゼミでは会場が3か所に分かれていたのですべての発表を聴くことができず残念でしたが、聴くことができたものはどれも興味深いものでした。それから、発表後の質疑応答が非常に活発に行われたことと、多くのチームで回帰分析を用いた経済分析に基づく考察を行っていたことが特に印象的でした。
 以上がインターゼミを終えての感想と活動内容報告です。今回インターゼミに参加し他大学のゼミ生たちの発表を聴き、そして交流したことで得られた学びを今後のゼミ活動や次回のインターゼミに生かしていけるように努力していきたいと思います。
(3年 佐々木凌雅)