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2018年2月6日火曜日

荒知宏ゼミ:6大学インターゼミを終えて

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荒知宏ゼミでは、専門演習での研究成果を外部に発表するために、昨年12月に上智大学で開催された6大学インゼミ(学習院大学、慶應義塾大学、中央大学、早稲田大学、上智大学、福島大学)に参加してきました。 今回は参加した3、4年生の代表に、インゼミで感じたことを書いてもらいました。

6大学インゼミについては、詳しくは下記のURLをご参照ください。
http://pweb.cc.sophia.ac.jp/m-yomogi/Inzemi/6unizemi.html

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「6大学インターゼミを終えて」

私たちは、2017年12月17日に上智大学四ツ谷キャンパスで行われたインターゼミに参加してきました。参加大学は、学習院大学、慶応大学、中央大学、早稲田大学、上智大学、福島大学の6大学です。それぞれの大学から1つのゼミが参加し、様々なテーマで発表を行いました。各ゼミが2~3つのグループに分かれており、全部で15グループあったため、当日は教室を3つに分けて発表しました。
 私たち福島大学荒ゼミは3年生と4年生の2グループに分かれてそれぞれテーマを考え、発表を行うことになりました。私が所属する4年生のグループは、「キャッシュレス社会を目指して」という題目で発表を行いました。キャッシュレスとは、現金を使わずに決済などを行うことで、現在世界で注目を集めています。特に今回の発表では、キャッシュレス化の手段としてFintechに着目しました。Fintechというのは、最近注目を浴びている金融(finance)と先端技術(technology)を組み合わせた単語であり、最先端技術を金融分野に導入した新分野のことです。キャッシュレス化が日本で進むことでどんな影響が起こるのか、プラス面とマイナス面の影響を考えながら、考察しました。
 発表後、他大学の皆さんからたくさんの質問をいただきました。それらの質問から感じたことは、私たちが発表したキャッシュレス化というテーマに皆関心を持っている、ということです。いただいた質問の中には、仮想通貨やセキュリティについてなど、私たちが発表したテーマよりも一歩踏み込んだ質問などがありました。それらのことから、今回のテーマであるキャッシュレスについて皆少なからず興味を持っていて、今後の動向に注目しているということが分かりました。私も、今後様々な動きが予想されるキャッシュレス化やFintechについて注目していかなければならないと感じました。
 私たちの教室で発表したのは、上智大学、早稲田大学、中央大学、学習院大学の4グループで、産業内貿易や越境電子取引についてなど、様々なテーマについて理解を深めることができました。他大学の発表を聞いて感じたことは、主に2つあります。
 1つ目は、他大学は、重回帰分析などの経済分析手法を使って研究をしている、ということです。私たちのグループではそのような経済分析などは行わずに研究を行いましたが、他大学のように経済分析を取り入れて研究を行えば、より客観的で説得力のある考察が行えたのではないか、と考えました。もし機会があれば、他大学の研究を参考に経済分析について学び、研究してみたいと思いました。
 2つ目は、プレゼンテーションのやり方についてです。発表内容についてはもちろん学ぶことはたくさんあったのですが、それだけでなく、プレゼンテーションが上手だと感じました。まず資料が見やすく作られており、アニメーションなども使用してどこが一番伝えたいところなのかが分かりやすくまとめられていました。発表の仕方についても、原稿をただ読むというだけでなく、聞いている人に話しかけるように発表を行っていたことが印象に残っています。
 他大学とのインターゼミで学んだ上記のことを、今後資料をつくる際やプレゼンテーションを行う際に活かしていきたいと思います。最後になりますが、後援会からは今回のインターゼミに参加するに当たって旅費を援助していただきました。感謝申し上げます。
(4年 稲村美玖)

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 私たち荒ゼミ3年生の3人は12月17日に上智大学で行われたインターゼミに参加しました。今回参加したインターゼミが私たち3年生にとっては初めてのインターゼミであったので多くの学びを得ることができ、また多くの感想を持ちました。
 さて、今回のインターゼミでの私たち3年生の発表についてです。テーマは「過疎地域における乗り合いタクシーの是非」というもので、これは経済時事問題を扱っている普段のゼミでの国内経済のサービス業の話題から派生したものでした。続いて具体的な内容についてです。小売店が過疎地域向けに移動販売車の活用を進め、インターネットの拡大によってネット通販市場が拡大していることから、モノの供給についての地域間格差は解消されていくのではないかと考えました。しかしながら、「コト消費」のしやすさに関しては格差が残ってしまうのではないかと考え、交通手段を格安で提供できる乗り合いタクシー需要が今後伸びていくであろう、というのが私たちの発表の大まかな内容でした。
 私たちの発表後他大学から質問・意見が寄せられ、今後参考にしたいと思うようなものが多くありました。その1つに、「乗り合いタクシーだけではなく、デイケアなどのコト消費についても検討するべきではないか」という意見がありました。私たちは「買い物弱者」など物流の問題に集中していたのでデイケアというコト消費の形は盲点でした。これはインターゼミに参加したからこそ気づけたことだったのだと思います。
 また他大学の発表についてですが、各チームそれぞれプロ野球の話題から移民受け入れの話題というようにテーマは多岐にわたっていました。今回のインターゼミでは会場が3か所に分かれていたのですべての発表を聴くことができず残念でしたが、聴くことができたものはどれも興味深いものでした。それから、発表後の質疑応答が非常に活発に行われたことと、多くのチームで回帰分析を用いた経済分析に基づく考察を行っていたことが特に印象的でした。
 以上がインターゼミを終えての感想と活動内容報告です。今回インターゼミに参加し他大学のゼミ生たちの発表を聴き、そして交流したことで得られた学びを今後のゼミ活動や次回のインターゼミに生かしていけるように努力していきたいと思います。
(3年 佐々木凌雅)

2018年1月11日木曜日

荒知宏ゼミレポート:2017年10-11月の経済問題

現在どのような経済問題が注目されているのか。荒知宏ゼミでは、毎週、「日本経済」、「先進国経済」、「新興国経済」に関する各紙の新聞記事を持ち寄ってディスカッションをしています。その中でも特に重要と考えた話題をピックアップし、このブログで月ごとに報告していきます。今回は2017年10月、11月の中から3つのトピックを選択しました。

※ゼミにおける議論をベースにしているため、ピックアップされる話題は網羅的にならないこともあります。
※内容について大きな誤り等がある場合はお知らせください。


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日本経済新聞電子版2017年10月17日「米、対日FTAに意欲 経済対話で副大統領 日本側は慎重」

 2017年10月16日にワシントンで日米経済対話が開かれた。今回の経済対話では日米自由貿易協定の交渉開始をアメリカ側が日本側へ要望した。これは公式には初めてのことだったという。また、2017年8月1日から発動されている冷凍輸入牛肉に対する緊急輸入制限(関税は38.5%から50%へ上昇)の見直しもアメリカ側が求めた。この見直しの結論は今回先送りされた。加えて、日本がアメリカから輸入する自動車の検査手続きを緩和することとなった。以上がこの記事の大まかな内容である。
 この記事をゼミでディスカッションする前に内容について少し調べてみた。記事中に登場する「アメリカの対日貿易赤字」についてだ。2017年2月7日の日経電子版によると日本はモノの貿易で3年ぶりにアメリカの貿易赤字国の2位に浮上したようだ。10月17日の記事でも話題になっている車が拡大の要因だったという。その他いくつかのことを調べた後ディスカッションに参加したが、2つの疑問が生じた。1つめは先ほど述べたアメリカの対日赤字の要因である車についてだ。記事にはアメリカから輸入する車の検査手続きを緩和すると書いてあり具体的には、騒音や排ガスの検査手続きを緩和するとあった。この緩和によって輸入車数の増減にどのような影響をもたらすのだろうか。記事を読み輸入車に対する基準が緩くなったように感じられたのだが、現実にはどうなのだろうか。今後輸入車台数の変化、日米の貿易収支などに着目していきたい。2つめは自由貿易協定(FTA)と経済連携協定(EPA)についてだ。記事の見出しにもあるようにアメリカはFTAに意欲的で日本は慎重だ。対して日本は日欧EPAやTPPなどEPA には積極的であるように感じられる。EPA は関税撤廃だけでなく諸々のルール整備や人の移動の自由化などFTAよりも大きな協定だと理解している。米韓 FTAの事例などから日米の違いについてより深く調べていきたい。
 最後に、今年度のゼミで取り上げた経済時事問題の記事の中で今回の記事が最も興味深かった。今までの記事の話題とよく関連していたからだ。来年度は記事の話題で興味を持ったこと、疑問に思ったことをまとめそして調べ卒論につなげていくことができたら良いと思う。
(佐々木)

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日本経済新聞2017年11月8日『ヤマト、宅配便減少』

 ヤマト運輸は今年の春から従業員の負担軽減を目的に荷物の引き受けを減らすための活動を行ってきたが昨年の10月の荷物数は前年同月比1.1%減の1億4402万個で2年7か月ぶりに減少したことがわかった。それに対して競合他社である日本郵便の「ゆうパック」や佐川急便は荷物の取扱数が増加している傾向にあり、特に「ゆうパック」の10月期取扱件数は前年比22.1%増と大きくその数を増やしている。ただし、両社とも人手不足が厳しい状況なのはヤマト運輸と同様である。昨年11月21日から佐川急便も100サイズ(3辺計100cmまで、重量10kgまで)以上の荷物における送料の値上げを行っている。「ゆうパック」も今年の3月1日から運賃の改定を予定している。また、このような宅配会社の値上げを消費者向け送料に組み込む通販会社も広がっているようだ。宅配便は点在する配送先それぞれにごく少数の荷物届けていくという形態ゆえに採算を取りにくいという欠点があり、再配達の発生を加味した場合ドライバーへの負担も無視できないものとなっている。今後、ネット通販利用の加速に伴い急速に増加してきた宅配需要に対応できるだけの基盤を宅配会社が固められるかが宅配会社にとどまらず通販会社にとってもより一層重要になっていくと考えられる。例えば、宅配ロッカー(荷物の配送先に指定することで無人のロッカーから荷物を受け取ることのできるサービス)やコンビニ等の店舗での荷物の受け取りを促進するのは単位距離当たりの配送量を増加させるので配送による採算性を確保しやすくなり、また再配達発生のリスク削減にもつなげることができるため有効な手段の一つといえるのではないかと思われる。ただし、宅配ロッカーに関しては設置や維持にコストがかかるため設置する箇所については精査されるべきだと思われる。利用者を増加させるためには数を多く設ける方法が考えられるが、一定以上の利用者がいなければ設置するコストのほうが上回ることとなってしまう。ゆえに私は、午前中に自宅を留守にするため再配達を希望する可能性が高い、または平日の遅い時間でも確実に荷物を受け取りたいといった需要が高いであろう労働者の利用者が多い駅等に宅配ロッカーを集中的に設置するべきであり、人口がそもそも少ない地方などでは宅配ロッカーの設置は必要なく現行の店舗受け取りの推進で対応するべきではないかと考えている。今後は宅配ロッカーの利用者や店舗受け取りの実態などについても情報を集め宅配会社や通販会社が今後とっていくべき対策についてより深く考えていきたい。
(ミスターK)

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インド ビジネス環境改善

 インドは、世界銀行が発表したビジネスのしやすさを示すランキングで、前年の130位から順位を30位上げて190カ国・地域中100位になった。ビジネス環境ランキングは、世界銀行が事業設立、電力事情、納税、貿易などの10分野と総合スコアを評価しランキング化したもので、インドは起業や融資、納税など大半の指標で改善がみられた。
 モディ政権は、高額紙幣の廃止や物品サービス税の導入などの大胆な政策を短期間に施行しており、経済を混乱させて経済成長を減速させてしまっているとも言われていた。しかし、今回のビジネス環境ランキングの躍進をみると、ビジネスのしやすい環境の基盤は着実に整えられており、正しい政策が行われていることは明らかだと考えられる。
 モディ政権は事業をしやすくするとの公約を掲げ、世界50位以内を目標に定めている。高額紙幣の廃止など、モディ氏の政策は大きな混乱をもたらしたが、強い指導者による政治はインドの庶民に高く評価されたようだ。支持率の高いモディ政権は、強気の政策をこれからも実行していくだろう。インドのビジネス環境はさらに改善し、インドは大きく躍進すると考える。
記事
SankeiBiz 2017年11月9日 印、ビジネス環境100位躍進 世銀ランク 企業など指標改善
(三浦)

2017年12月9日土曜日

荒知宏ゼミレポート:2017年6-7月の経済問題

現在どのような経済問題が注目されているのか。荒知宏ゼミでは、毎週、「日本経済」、「先進国経済」、「新興国経済」に関する各紙の新聞記事を持ち寄ってディスカッションをしています。その中でも特に重要と考えた話題をピックアップし、このブログで月ごとに報告していきます。今回は2017年6月、7月の中から3つのトピックを選択しました。

※ゼミにおける議論をベースにしているため、ピックアップされる話題は網羅的にならないこともあります。
※内容について大きな誤り等がある場合はお知らせください。


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日本経済新聞2017年7月17日『物価予測なぜずれる?』

 7月中旬だというのにインターネットには夏物の「再値下げ」「Max90%オフ」の赤い文字が躍る。これは、日銀が予想する物価2%上昇の予想とは相反するものであり、予想と実態とのズレが目立つようになってきているように感じられる。物の物価は経済全体の需給ギャップから国内分を予想しエネルギーなど輸入物価を加えて計算するものだが原油も為替も現在は安定しているため、日銀の予想と実態がずれる理由は需給ギャップにあるものと思われる。日銀の企業や家計の物価上昇予想(インフレ期待)が実態以上に高く見積もられる傾向にあり、今や物価見通しは目標のような意味合いになってしまっているというような意見もあるようだ。インフレ期待が上昇すれば実質利子率が上昇すると考えられるため、結果的に投資を刺激し総需要の増加を引き起こすと言われている。故に、インフレ期待の上昇が実態よりも高く見積もられているために需給ギャップが正確に割り出せていないものと考えられるので、これが日銀の予想と実態のずれの原因になっているのではないかと考えられる。
 実態のインフレ期待が上昇しにくい理由としては企業や家計のデフレ意識が日本ではまだ根強く残っているということが考えられる。例としては近年のドラッグストアの成長が挙げられるのではないかと考えられる。ドラッグストアは「品ぞろえがよく、他店より安いという消費者の評価を受け、出店ペースは加速している」 と言われており、高齢化によるニーズの拡大も受けて今後も成長していくと考えられる。また、人手不足にもかかわらず賃金があまり伸びていないともいわれており、物価の上昇に勢いがつかない状態にあるともいわれている。「企業は賃金上昇というコストプッシュ要因を生産性の伸びで補って収益を増やしており、コストをまかなうための値上げを迫られていない」 というような見方もあり、人手不足が原因となって今後インフレ率が向上するという考えは早計であるのではないかと考えられる。生産性を向上させ、企業の収益率を高めることや労働者の長時間労働の是正などを進めることは必要だと思われるが、それがインフレ率の上昇に寄与するにはまだまだ時間がかかるのではないかと考えられる。
 では、日本がインフレ率2%の上昇を達成するにはどのような政策が有効だと考えられるだろうか。前述したとおり、省力化投資を進め企業の収益率を高めていくことは長期的な視点で見た場合必須だと思われるが、それ以外の政策として私は消費者の節約志向改革のために家計にお金を直接配るような方法がよいのではないかと考える。これまで長く続いたデフレにより、消費者の節約志向はまだまだ根強く、企業、特にコンビニやスーパーをはじめとした小売店のように取り扱う財に差を生み出しにくく、消費者との距離が近く、競争相手が多い場合は値上げをしにくいのではないかと考えられる。企業側も消費者の需要の変化に合わせた商品を発掘していくというプロダクト・イノベーションを進めていくことは必要だと思われるが、より直接消費者の可処分所得を増やし消費を増やす働きを積極的にしてもよいのではないかと考えられる。しかし、この考えには大きく分けて2つの問題点が挙げられると思われる。一つ目は将来への不安等から収入が増えたとしても貯金に回ってしまい、消費の増加にはつながらないのではないかという問題、二つ目は財源の確保の問題である。一つ目の問題への解決策として、家計の貯金をより資産運用に回しやすい環境を作っていくことが挙げられるのではないかと考える。インターネットやスマートフォンの普及により、資産運用が普及しやすい環境は物理的には十分に整えられているのではないかと考えられる。故に、消費者が投資をするインセンティブを高めることが必要ではないかと思われる。そのためにも、NISAなどのサービスに対する認知度を高めることや、投資信託を始めることを条件とした補助金の交付などが有効ではないかと考える。金利がゼロに等しい日本では銀行の預金に回しても資産が増えないというのが実態であるため、投資信託に回るお金を増やすことで多少でも資産を増やすことが有効ではないかと思われる。しかし、効果は限定的なようにも思われるため今後も検討していきたいと思う。2番目の問題としては、企業や家計の消費や投資が増加することで税収が増える為、補える可能性があると思われる。しかし、日本の財政は世界の中でも悪いと言われており、この点についてはよく吟味することが必要だと思われる。特に、社会保障費については年金支給開始年齢の引き上げなどが話題に挙げられているものの、少子高齢化が今後も進行していくと考えられるため対応は一筋縄では決していか無いと思われるため、継続して検討していくべき課題だと考えられる。
 今年の4月24日に発表されたヤマト運輸の値上げを皮切りに拡大しつつあるサービス業を中心とした値上げや省力化投資が今後、日本のインフレ率にどのような影響を与えていくのか、また社会はどのように変わっていくべきなのか、今後も検討していきたいと思う。
i  『ドラッグ店 小売りの主役』 日本経済新聞 2017年7月9日
ii  『省力化投資、賃金と価格抑制』 日本経済新聞 2017年7月22日
(ミスターK)

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日本経済新聞電子版2017年7月10日『保護主義の連鎖回避へ協調再構築を』

 7月7、8日にドイツ・ハンブルクで開催されたG20首脳会議は「保護主義を回避すること」を首脳宣言として盛り込んで発表した。アメリカでは鉄鋼の輸入制限措置が検討されていて、その動きに対してEUはアメリカが輸入制限措置をとるならば、報復措置をとることを検討しているという。このようにトランプ政権誕生以来、保護主義拡大の懸念が広がっている。以上がこの記事の大まかな内容である。
 この記事についてゼミでディスカッションをしていくなかで2つの今後の課題を得ることができた。1つめに、先進国経済時事を調べていくならEPAにも注意していくべきではないかという提案があった。そこで最近のEPAの話題として「日欧EPA」の例を挙げたい。7月6日にブリュッセルで日本とEU間のEPA(経済連携協定)が大枠で合意に至ったことが正式表明された。このEPAの中身として、EUは日本車にかけていた最高10%の関税を7年で撤廃し、日本産の緑茶や日本酒にかけている関税を即時撤廃する。一方の日本はEUから輸入するワインにかけているボトルワイン一本当たり最高93円の関税を即時撤廃することなどが挙げられる。保護主義拡大の懸念がある世界経済の状況に日欧EPAという新しく大きな経済圏は小さくはない影響を与えるだろう。今後の日欧EPAの動きを注視していきたい。2つめに、記事からEUはアメリカが輸入制限措置をとった場合の報復措置を検討していることが分かったが、その対象がウイスキーや酪農製品であるということも記事に記述があった。アメリカの輸出品目としては航空機や自動車をイメージしていたので報復措置対象の品目はかなり印象的だった。このことからアメリカとEUの関係について今まで以上に興味を持った。アメリカとEU間の貿易品目やアメリカでのウイスキー産業や酪農業の立ち位置について調べていけば、EUの報復措置対象にウイスキーや酪農製品が選択される理由が分かるのではないかと考えたので今後調べていきたい。
(佐々木)

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インド 海外企業の生産拡大

 インドで電機メーカーの生産拡大の動きが活発になっている。現在はパナソニックやサムスン電子などの日韓企業が先行しているが、それを追う形で中国の美的集団は80億ルピー(約140億円)を投資して工場を新設し、台湾の鴻海精密工業はスマートフォンなどの受託生産能力を拡大する。
 このようにインドで家電の生産が拡大する理由のひとつは、インドが大きな市場であることだ。人口13億人、高い経済成長を続けているインドでは、家電の国内市場が拡大しており、今後もそれが続く見通しだ。現地で生産することで、現地の住民に合った国内向けの製品を作りやすくなる。また、人件費も中国より安いため、人件費が上昇している中国に代わる製造拠点としても注目されている。その他にも、物品サービス税(GST)導入により事業活動がしやすくなることも生産拡大の要因に挙げられるだろう。7月1日にGSTが導入されたことで、いままでばらばらだった州ごとの税率が統一されモノの移動も格段に改善された。GST導入直後は多少混乱するだろうが、事業環境の改善によりこれからさらに生産は拡大していくと考える。
 インドは市場としても、生産拠点としても重要な国であり、多くの海外企業が注目している。さらに、モディ政権も海外企業の投資の誘致に活動的であり、GST導入によってビジネス環境も改善してきているという、まさに進出する絶好の機会といえるだろう。インドはこれからも成長を続けると考える。
記事
日本経済新聞 電子版 2017年7月5日 中台の電機メーカー、インド生産拡大
(三浦)

2017年9月27日水曜日

第10回 国際経済・産業ゼミナールのお知らせ:9/30, 10/1

荒 知宏准教授からのお知らせです。下記のとおり、近代経済セミナーとの共催で、
第10回 国際経済・産業ゼミナール」を実施いたします。
事前の参加申込みは不要ですので、興味のあるセッションに自由にお越しください。


2017年 9月30日(土)    経済棟 7階 720合同研究室
(1) 14:10~15:10
Nudging electricity conservation: Hybrid experimental approach
田中 健太氏(武蔵大学)

(2) 15:30~16:30
自由貿易協定における原産地規則と域外関税:域内国での買い手独占のケース
溝口 佳宏氏(帝京大学)

(3) 16:50~17:50
Unilateral and Strategic Emission Taxes in the Presence of the Cost for Entering Foreign Markets
東田 啓作氏(関西学院大学)


2017年 10月1日(日)    経済棟 7階 720合同研究室
(4) 9:20~10:20
The Margins of China's Intermediate Goods Trade
荒 知宏氏(福島大学)

(5) 10:40~11:40
Vertical versus Horizontal Foreign Direct Investment and Technology Spillovers
神事 直人氏(京都大学)


開催代表者:荒 知宏(福島大学経済経営学類 准教授)
問合せ先:tomohiro @ econ.fukushima-u.ac.jp

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2017年5月28日日曜日

荒知宏ゼミレポート:2017年4-5月の経済問題

現在どのような経済問題が注目されているのか。荒知宏ゼミでは,毎週,「日本経済」,「先進国経済」,「新興国経済に関する各紙の新聞記事を持ち寄ってディスカッションをしています。その中でも特に重要と考えた話題をピックアップし,このブログで月ごとに報告していきます。今回は2017年4月,5月の中から3つのトピクを選択しました。
※ゼミにおける議論をベースにしているため、ピックアップされる話題は網羅的にならないこともあります。
※内容について誤りや問題がある場合はお知らせください。


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ヤマト、5~20パーセント値上げ(日本経済新聞 2017年4月25日)
 宅配便で5割のシェアを握るヤマト運輸は4月24日に9月にも宅配便の基本運賃を5~20パーセント引き上げる方針を固めた(ただし、ヤマト運輸はその後混乱を避けるために料金引き上げ時期を下半の開始日に合わせ10月1日に延期することを発表した 日に延期することを発表した 日に延期することを発表した 日に延期することを発表した 日に延期することを発表した 日に延期することを発表したi)。消費者が対象となる値上げは消費増税を除くと27年ぶりであり、アマゾンジャパンをはじめとするインターネット通販会社など割引を適用する大口顧客にはさらに大きい値上げ率を求める方針だ。値上げで得た資金を働き方改革や人材確保に充てる見通しで、2017年度に年度にグループ全体で1万人規模の採用を行うと発表もしている。ii 人手不足で人件費が高騰する一方でネット通販の増加により採算性の悪い荷物が増加したことや、未払いになっていた残業代の支払い、社会制度の変更に伴う支出の増加により業績が悪化したことが主な原因とみられている。iii また、宅配業務に占める再配達の割合が2割に達しており、ドライバーは重労働を強いられているのが現状である。iv 宅配業は今やインフラの一つといっても過言ではないほど広く社会に浸透しており、今後もより一層需要が高まっていくことが予測されるため問題の解決は急務であると考える。
 次に、ヤマト運輸の値上げが(1)提携している企業(2)他の運送業社(3)サービス業をはじめとする他の企業にどのように影響するのかを考えていきたい。
 (1)提携している企業については、通信販売業界への影響が一番に挙げられるだろう。5月24日現在、すでに当日配送中止や発送料金の引き上げなどの対応を始めた会社もある。また、顧客が留守の場合指定していた場所(例えばガスメーターボックスの上や自転車のかごの中)に商品を置いておくといったサービスを始めた会社もあるようだ。v このように通販業界側の過剰なサービス競争が抑えられ、より消費者の需要にあったサービスや料金設定に向かっていくことなるだろうと思われる。しかし、サービスの縮小や新しい配送方法についてはその影響について深く吟味しながら取り組んでいくべきだと考える。サービスの縮小によって失われる利益はどこでカバーするのか、新しい配送方法はどのようなトラブルの危険性をはらんでいるのか、気を付けてみていくべきであろう。また、顧客が指定したコンビニで荷物を受け取るといったサービスも今後広まっていくものと見られている。物流効率化のために有効な方法とみられているが、その際のコンビニへの影響についても検討すべきではないかと考える。確かに、コンビニとしては来店数増加につながるといったメリットがあると思われるものの、コンビニスタッフの負担増加や本当に収益の増加につながり得るのかについては検討すべきと考えられる。特に、大きい荷物を受け取りに来た場合、両手がふさがるため買い物はせずに荷物の受け取りのみを行うといった消費者は多いのではないかと思われる。
 (2)他の運送業社へ影響としてはヤマト運輸に追随する形での値上げが想定されおり、実際佐川急便は大口顧客向け運賃を引き上げる方針を打ち出した。vi ただ、ヤマト運輸とは違い消費者向けは据え置きとしてるが、佐川急便に限らず運送業界の今後の動向は注意深く見ていく必要があると考える。現状、足りない供給能力を補うために運賃を引き上げるというのは必要なことであると思われるが、運送業界は寡占市場といっても過言ではないという点は気を付ける必要があると思われる。加えて、今や宅配業は社会のインフラのようになっているのが現状であることからも価格設定において強い力を持っているとも考えられる。運送業者の今後の動向については今後より一層注意を向けていくべきであろう。
 (3)サービス業をはじめとする他の企業も人手不足を理由に値上げやサービスの縮小、生産性の見直しが図られるのではないかと考えられる。人手不足や労働環境について人々が注意を向けている中での値上げであったため、運送業でなくとも今回のヤマト運輸の値上げは状況の似通った業種、特にサービス業に波及していくと考えられる。過剰なサービスの見直しや生産性の改善が進み従業員の待遇が改善されれば、景気の改善につながるのではないかと考えられる。ただ、消費者への影響についてはやはりよく吟味するべきだと思われる。また、ここからは完全に私の私見となってしまうのだが、今回のヤマトの値上げをきっかけに新たに運送業界に進出する企業が現れるのではないかと考えている。例えば、コンビニのようなすでにある程度の配送能力を保持している企業があげられるのではないかと思われる。コンビニであれば一定の地域にある店舗を順にめぐり商品を配送しているが、その際ある店舗、あるいは倉庫から別の店舗へ店頭で受け取った荷物も一緒に配送するというようなことが可能なのではないかと思われる。運送用トラックの拡張や効率の良い荷物の配送方法を割り出す技術の投入、ドライバーの育成等のコストはかかるものの、普段の業務と並列して行えるため輸送コスト自体はかなり小さくできるのではないかと考える。また、長距離ライドシェアサービスの延長として代理配達のようなサービスも考えられるのではないかと思われる。
 人手不足が叫ばれる現在の日本にとって、運送業をはじめとしたサービス業全体の見直しが求められる時期が差し迫っているのかもしれない。
i  日本経済新聞 2017年5月19日 ヤマト基本運賃10月に引き上げ
ii  日本経済新聞 2017年5月3日 ヤマト、1万人採用
iii 日本経済新聞 2017年4月25日 日本型サービスに転機
iv  日本経済新聞 2017年5月4日 生産性改善の好機に
v   日本経済新聞 2017年5月20日 通販各社、成長の危機
vi  日本経済新聞 2017年5月2日 佐川も大口値上げ
(ミスターK)

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記事まとめ インド 物品サービス税
 インドのモディ政権は7月1日の物品サービス税(GST)の導入に向けて準備を進めている。現在、インドには15を超える間接税があり、製品やサービスが製造過程で州をまたぐごとに異なる税率で課税されている。検問所では入州税の支払いのためにトラックが最大3キロの列を作り、食品の劣化やコスト増につながっていた。それがGSTに集約されれば、重複課税がなくなり、州境を超える際の税務手続きが省かれ、工場や倉庫の立地も最適化しやすくなる。汚職や脱税の減少も見込まれる。
 海外からの直接投資の拡大も期待されている。インドは世界銀行の「ビジネス環境ランキング」で190カ国中130位、「納税のしやすさランキング」では190カ国中172位と事業活動がしづらい環境だ。GST導入により、経済活動が活発化し海外からの投資の誘致や産業育成につながると見込まれており、インド政府は経済成長率が8%に達する可能性があるとみている。
 しかし、GSTには課題もある。GSTは、企業が仕入先から納税証明を受け取れれば、企業は仕入先による納税分を差し引いた分を納税すればよいのだが、納税証明を受け取れなければ、仕入先による納税分が差し引かれず、税負担が膨らんでしまう。大手企業は仕入先に納税を促すようになるが、現地報道によると、中小企業の7割がGST導入に向けての準備を何も始めていない。29の州、22の公用語、900万の企業からなるインド経済で、GST導入ははじめは混乱する恐れがあるだろう。
記事
トランプ税改革より高難度 インドの物品サービス税 規制複雑でコスト膨大(SankeiBiz 2017.5.6)
インド税制改革、州境越え間接税集約 混乱の種も(日本経済新聞 2017.4.28)
(三浦)

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記事まとめ アメリカ 国境税
 トランプ政権が「国境税」の導入を見送る。輸入企業が、法人税負担が重くなることに猛反対したためという。「国境税」を導入すれば10年で1兆ドル以上の税収を期待できたのだが、見送られたことにより税収中立を確保するのが難しくなった。一方では日本から製品を輸入してアメリカで販売する日本メーカーへの打撃は回避されるという。
 「国境税」についてブリタニカ国際大百科事典(電子版)には「輸出入により商品が国境を出入りする際に賦課あるいは還付される租税。」とあった。また、「国境税」には輸入を抑制して、輸出を促進する効果がある。加えてアメリカは1968年にヨーロッパ共同体ECが導入してから「国境税」に批判的だったそうだ。約50年後の現在そのアメリカで「国境税」が見送られはしたものの共和党が導入を提案している。この変化を引き起こした原因や背景には何があったのか、トランプ大統領が法人税などの税率を引き下げようとしている動きの中で、税収中立をどのようにして確保していくかについても注目していきたい。
記事
「大規模」減税は一時的 米大統領税制改革案、国境調整税含まぬ可能性(2017/4/25  SankeiBiz)
トランプ政権が「国境税」の導入見送り 輸入企業が反対 日本への打撃は当面回避か(2017/4/26  SankeiBiz)
(佐々木)

2015年5月7日木曜日

教養演習紹介: 荒 知宏ゼミ・学外研修を終えて

後援会報  48号(2014.8/1発行) 転載記事

星 翔太(荒知宏ゼミ)

私たち荒ゼミは男子15人、女子5人の計20人で活動しています。私たちが取り組んでいることは、5人のグループ×4に分かれて経済学についての本を読み、それぞれのグループごとにまとめ・発表を行うというものです。これを通して、経済学の知識はもちろんのこと、パワーポイントを使用する際の技術や人前に出て発表する経験も得られています。

2014年7月17日木曜日

研究会「Domestic Product Standards and Free Trade Areas」のお知らせ:7/24

下記のとおり、研究会を開催します。

  • 日 時: 2014年 7月24日(木)  14:40~16:10
  • 場 所: 行政棟 403演習室
*本研究会への事前の参加申し込みは不要です。

【論題】
Domestic Product Standards and Free Trade Areas
報告者: 倉田 洋 氏(東北学院大学 経済学部 准教授)

2013年10月18日金曜日

第3回 国際経済・産業ゼミナールのお知らせ:10/26 10/27

荒 知宏准教授からのお知らせです。下記のとおり、近代経済セミナーとの共催で、「第3回 国際経済・産業ゼミナール」を実施いたします。事前の参加申込みは不要ですので、興味のあるセッションに自由にお越しください。

なお、本研究会は学術振興基金の助成を受けています。


大会プログラム:

1) 2013年 10月26日(土)    行政棟 3階中会議室


【時間】   10:20~11:50

【論文タイトル】  

What Factors Affect the Establishment of Voluntary Fisheries Management? The Case of Pooling Systems in the Management of Sakhalin Surf Clams by Japanese Fishery Cooperatives
発表者:東田 啓作氏(関西学院大学)

【概要】

Focusing on ‘pooling systems’ in the management of Sakhalin surf clams, this paper examines what factors influence the enforcement of voluntary resource management. We interviewed more than 50 cooperatives from August 2006 through October 2010, and collected data that cannot be obtained by using Fisheries Census. Using the bivariate probit analysis to the choice problem of pooling systems, we find that the number of fishers who engage in surf clams fishing, the length of the coast of the area for a cooperative, and the fishing efficiency significantly affect the introduction of pooling systems. Interestingly, a non-linear relationship between the dependent variable and the number of fishers is clearly observed: small-size and large-size cooperatives are likely to have pooling systems, whereas medium-size cooperatives tend not to have those systems.

 

 

【時間】   13:00~14:30

【論文タイトル】   

Relationship Specificity, Market Thickness and International Trade
発表者:荒 知宏氏(福島大学)

【概要】

How does a firm distribution affect gains from trade? To address this question, we develop a dynamic industry model in which relationship specificity endogenously determines the thickness of markets. In a closed economy, a sector with higher relationship specificity becomes a thicker market and attains a higher ratio of matched firms to unmatched firms. When the economy is allowed to trade, the thickness of markets varies in response to matching possibilities among firms in a global economy, indicating that resource allocations induced by trade liberalization cannot be fully understood without an endogenous distribution of firms.



【時間】   14:50~16:20

【論文タイトル】  

On the Stability of Intra-industry Trade

発表者:大久保 敏弘氏(慶應義塾大学)

【概要】

This paper studies the over-time stability of two-way trade (i.e. intra-industry trade) in product-country pairs in OECD countries. We find that product-country pairs are fairly difficult to sustain intra-industry trade over time and many products frequently switch among two-way, one-way and zero trade over time. Two-way trade is rather unstable. Our estimation results suggest that two-way trade with different market size and long distance is likely to be unstable. In addition primary products are more unstable than manufacturing products.
  


【時間】    16:40~18:10

【論文タイトル】   

原産地規則の適合費用と国際複占競争の均衡
発表者:溝口 佳宏氏(帝京大学)
【概要】
本稿では,自由貿易協定における原産地規則が寡占競争的な市場の均衡に与える影響を3国モデルで分析する.域内と域外に1社ずつ立地する企業が域内国市場でクールノー競争を行い,原産地規則を満たして域内国市場へ非関税で供給するためにかかる適合費用が域内企業よりも域外企業のほうが高いとき,適合費用と域内輸入国が課す域外関税の相対的な水準により,2社とも原産地規則を満たすか,域内企業のみが原産地規則を満たすか,または2社とも原産地規則を満たさない,という3つの均衡が存在する.そのうち,2社とも原産地規則を満たす場合に,適合費用の差が2社間で十分大きいとき,原産地規則の厳格化が域内企業の利潤を増加させうることを示す.



2) 2013年 10月27日(日)  行政棟 3階中会議室


【時間】   10:20~11:50

【論文タイトル】  

Why Do We Need the Movement of Natural Persons Agreement?: A Possible Conclusion of FTAs Fueled by MNP
発表者:小森谷  徳純氏(中央大学)

【概要】 

Using an international oligopoly model, we explore the effects of reductions of trade cost (non-tariff barrier) and travel cost on the home and foreign economies in the presence of endogenous choice of FDI production level. In the case where the home firm produces in both countries, while the consumers always gain from the cost reductions, the effects on the producers are very complex. Using the findings, we discuss the importance of agreement on movement of natural persons (MNP) and show possibilities of FTA conclusion supported by MNP agreement.



【時間】   13:00~14:30

【論文タイトル】  

Effects of emissions taxes under imperfectly competitive markets: A case of integrated market

発表者:黒田 知宏氏(名古屋学院大学)

【概要】

This paper investigates emissions taxes from the viewpoint of emission reduction in imperfectly competitive integrated markets. Using a simple monopoly model, we show that the effectiveness of emissions taxes is restricted by source of the emissions (production or consumption), market integration and the spillover effects. We rst show that emissions taxes are not very effective to protect environment when emis-sions are generated by consumption because of the spillover effects stemming from the shape of the demand functions. Other policies such as production taxes and consumption taxes are compared with emissions taxes. Production taxes are more effective than emissions taxes. Shape of the cost function does not play a key role in the integrated markets because the spillover effects mainly stem from the shape of the demand functions under the integrated markets.



【時間】   14:50~16:20

【論文タイトル】  

How to Commit to a Future Price
発表者:服部 圭介氏(大阪経済大学)

【概要】

A monopolist selling durable goods and also consumables that require use of the durable goods faces a commitment problem: each consumer expects the firm to charge a monopoly price for consumables, leading a consumer to have a low willingness to pay for the durable good. The paper considers three credible mechanisms which would induce the firm to charge a low price for the consumables: paying a financial firm to subsidize production of consumables, allowing entry into the consumable market, and selling the durable good to consumers who little value the consumables.



【開催代表者】

荒 知宏 (准教授)

【問合わせ先】

荒 知宏研究室
※問合せメールアドレス、大会プログラムなどは、こちらの「2013.10.26 kokusaikeizai-3.pdf」をご覧ください。(リンク先の大会プログラム一覧表は敬称を省略させていただいております)


提供:荒 知宏(准教授)

2013年10月9日水曜日

近代経済セミナー研究会「Trade in Used Durables and Recycling Policies」のお知らせ:10/24

下記のとおり、近代経済セミナー・研究会を開催します。

  • 日   時: 2013年10月24日(木)  14:40~16:10
  • 場  所: 行政棟   402演習室


【テーマ】

Trade in Used Durables and Recycling Policies
報告者: 東田 啓作 (関西学院大学 経済学部・経済学研究科 教授

【概要】

中古製品が流通している状況において、廃棄物税・新製品の消費課税・リサイクル補助金のリサイクル関連政策はどのような違いがあるのか?本研究会では、リサイクル関連政策パッケージの効果について理論的にご説明頂く予定である
英文資料はこちらの「 Toppage-Oct24-Fukushima.pdf 」です。

【開催代表者】

荒 知宏(准教授)

【問合せ先】

※こちらの「20131009_kinkei.pdf」をご覧ください。

2013年8月12日月曜日

荒 知宏(准教授)新任教員あいさつ:着任のご挨拶

※後援会報  第46号(2013.8/2発行) 転載記事

荒 知宏(准教授)


昨年の10月から本学に赴任いたしました荒知宏と申します。専門分野は国際経済学で、特に国際貿易論を研究してきました。福島大学では国際経済学だけでなく、ミクロ経済学や外書講読(英語)などの授業も担当しています。


私は福島県の相馬市の出身で、高校卒業まで同地で過ごした後、東京の大学に進学し、大学卒業後にオーストラリアの大学院に進学して、そこを昨秋に修了して福島大学に着任して参りました。大震災の時はオーストラリアに留学中であり、震災直後は情報があまり伝わって来ずに心配でしたが、不幸中の幸いにも私の家族は全員無事でありました。今回、故郷の国立大学である福島大学に着任させていただくことになったのは全くの偶然だったのですが、震災からの復興に微力ながらも貢献できるように、研究や教育活動に励んでいきたいです。

福島大学に来て早いもので半年が過ぎましたが、大学の教員として働くことを通じて、たくさんの貴重な経験をさせていただきました。その中の最も重要な経験は、もちろん大学での授業を担当することです。新米の教員として至らないことが多々あると思うのですが、授業後に質問に来てくれる学生からのフィードバックは私にとって有難いものですし、学生からの授業評価のアンケートでは色々と改善すべき点を指摘してもらいました。また、今年の4月からは新入生向けの教養演習というクラスを担当していますが、明るく元気な1年生なのでこの授業は楽しいだけでなく、基本的な経済学の考え方を教える機会でもあり、非常にやりがいがあります。このような貴重な機会を与えていただいた福島大学の皆様に感謝申し上げます。

私は長いことオーストラリアに留学していたので、日本の大学教育の良い点を残しつつも、欧米の大学教育の良い点も福島大学で取り入れていくことができればと考えています。例えば、前述した外書講読や教養演習のクラスでは英字新聞を読んだり、英語で口頭発表したりする機会を設けて、英語に接することを奨励しています。また、今夏には福島大学の英語能力が高い学生をアメリカでのインターンシップに約2か月間参加させるというプログラムにも関わらせていただくようになりました。これからはグローバル化の時代だとよく言われますが、福島大学の学生の皆さんが積極的に海外の良い点を学び、様々な文化や考え方に接することを陰ながら支援できればと思います。