2014年4月11日金曜日

吉田樹ゼミ:地域公共交通を利用した観光に「付加価値」を持たせる戦略(2013合同ゼミ発表会・優秀賞)

2013年度に第一期生(2年生11人)を迎えた吉田ゼミでは、新潟県佐渡市とタイアップして、個人や小グループの観光客をターゲットに、島内の地域公共交通(バス・タクシー)を利用した観光に「付加価値」を持たせる戦略を提案しました。昨年12月20日に開催された合同ゼミナール発表会では、学生を3チームに分け、それぞれの中間報告をしてもらいましたが、2年生のみの発表であるにも関わらず、「優秀賞」をいただくことができました。以下は、各チームの中間報告の内容や意気込みを学生に書いてもらったものです。

なお、その後も学生は精力的に活動し、2月21日には、佐渡市地域公共交通活性化協議会の場をお借りして、各チームの活動成果を甲斐佐渡市長はじめ、各委員のみなさまに報告をしております。その感想などは、後日ご報告いたします。   
(指導教員 吉田 樹 准教授)
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各チームの報告 

【チーム NHK】 大浪 由貴、小沼 きらら、佐藤 昇平、三留 茜
私たちのグループは、佐渡の新しい観光パンフレットを作成することを目標に活動しています。既存のパンフレットの情報の質、実際に佐渡に足を運んだ時との感じ方の違いなど、様々な問題点が浮かび上がりました。そこで、私たちの視点とアイディアを混ぜた、新しいパンフレットを作ろうと考えたのがきっかけです。パンフレットを作成する際の課題となるのが、既存のパンフレットとどのような差を生み出すか、ということです。そのために、観光地や歴史的な土地に纏わる『ジンクス』を新たに作り、利用しようと考えました。まだまだ作成段階ですが、多くの観光客の手に取ってもらえるようなパンフレットの完成を夢見ています。

【チーム  海鮮DooooN!!】 菅野 美佳、小松 志生美、長谷川 竜也、三浦 智仁
私達の班、「海鮮DooooN!!」は、公共交通の中でもバスに注目しました。これは現地でのアンケートの結果、バス利用者の方が自家用車利用者よりも滞在時間が長く、観光消費金額が大きいことが分かり、更なる可能性を感じたからです。しかし、現在の佐渡のバスには、観光地としては行き先が分かりにくく、あまり魅力がありません。そこで私たちは、そのような状況を改善するために次のようなことをしています。
① バスの分かりやすいデザイン
② バス利用者を増やすためのノベルティーの考案
③ 音声ガイド 
④ 待ち時間の活用方法
これらのことを具体的な形にまとめて、報告会で発表し、佐渡の観光客を増やしリピート率を上げる手助けになればよいと考えています。

【チーム ANA】 安西 彩香、大内 亜弓、新沼 直之
私たちの班は、日帰り観光客をターゲットにして、路線バス宿根木線を補う、小木エリアを中心としたレンタサイクルやタクシーを利用する観光モデルコースの作成を目標として活動しています。小木は佐渡の南部に位置し、そこを走る宿根木線の沿線には、たらい舟に乗ることができる矢島・経島や重要伝統的建造物群保存地区に指定されている宿根木の集落といった、島内でも集客力の強い観光地があります。しかしながら、観光シーズン外のバスの利用者が少ないのが現状です。そこで、私たちは、路線バスにレンタサイクルやタクシーを組み合わせ、観光客が効率よく観光地をまわることができるモデルコースの作成を行っています。

提供:吉田樹准教授(撮影:佐藤英司准教授)